モフモフなの! 恐竜に羽毛が生えていた可能性については、1861年の始祖鳥の化石発見以降、長い間議論の的でした。従来の研究と大きく異なるのが羽毛恐竜の存在。本記事では、羽毛恐竜とは何なのか?羽毛恐竜から鳥への進化、鳥類の境目、始祖鳥との違いを中心に解説!  例えば、1億2500万年前に存在した体長約7メートルのユウティラヌス・フアリ。最大の羽毛恐竜として知られるが、恐竜の象徴とされるティラノサウルスの仲間でもある。(参考記事: 「ユウティラヌスについて最も重要な点の1つが、ティラノサウルスも羽毛を持っていたと推測できることです」とノレル氏は話す。これらの大型恐竜はもちろん飛べないが、原始的な羽毛を断熱やディスプレイのために使用していた可能性が高い。ディスプレイとは、現代のクジャクにも見られる求愛行動のことだ。虹色の羽毛を持っていたと思われる恐竜の化石も発見されている。 オストロムはジュラ紀の終わりごろに存在した始祖鳥の化石を調べた。始祖鳥はカラスほどの大きさの恐竜で、翼と風切羽を持つ。鋭い歯、かぎ爪のある3本の指、骨を持つ長い尾など、彼は始祖鳥の骨格の特徴が獣脚類と共通することを ようこそジセダイへ!混沌と変革に満ちたこの時代、あなたは、何と闘いますか? 筆者の生業はサイエンスライターである。とくに古生物学を軸としており、毎年、夏が近づくと、仕事量が増大する。仕事量が増えるにともなって、新たに多くの人々と出会うことになる。新たな出会いは、この仕事の魅力の一つだ。 さて、今にはじまったことではないが、それでも最近はとくに、出会った人々から次のような話を切り出されることが多い。 「恐竜の研究って、進んでいるんですね。最近(の復元)は、ティラノサウルスにも羽毛がモフモフでびっくりしました」 最初に書いておこう。 ティラノサウルスに羽毛があったかどうかは、よくわかっていない。 そこで、この記事では「よくわかっていない」理由について、くわしくみていくことにしよう。   おそらく「子どもの頃から恐竜ファンで、ずっと恐竜情報に気をつけてきた」という方々と、「子どもの頃は恐竜ファンだったけれど、その後は恐竜情報から遠ざかってきた」という方々では、いわゆる「情報格差」が存在している。ずっと恐竜情報を気にかけてきたという方々は、近年の図鑑などに登場する恐竜に羽毛が生えるに至る経緯をご承知だろう。 注意が必要なのは、例えば自分のお子さんが恐竜に触れるようになって「久しぶりに恐竜情報に触れてみた」という方々である。羽毛恐竜の「登場と“普及”の経緯」をすっとばして、現在の“結果”をご覧頂いてるわけで、そうした場合に「ティラノサウルスにはモフモフの羽毛があった」とやや断定調に感じられがちだ。むしろ、そうした情報の更新を「科学の進歩」ととらえて、歓迎している風潮さえ見受けられる。 重ねて、そういった方々にお伝えしておくと、「ティラノサウルスに羽毛があったかどうかは、よくわかっていない」のである。  そもそも、発見されているすべての恐竜化石から羽毛、もしくは羽毛の痕跡が発見されているわけではない。 羽毛のような「本来は化石として残りにくいもの」が化石として残る場合には特殊な環境が必要であり、そうした特殊な環境で堆積したごくわずかな地層でのみ、羽毛や、羽毛の痕跡が保存される。そうした化石産地の代表としては、ドイツのゾルンホーフェン(「始祖鳥」の産地で知られる)と、中国遼寧省が挙げられる。 これまでに1000種前後の恐竜化石が報告されている。その中ではっきりと羽毛、もしくは羽毛の痕跡が確認されているのは、ごく一部である。 ごく一部の恐竜にしか羽毛が発見されていないのに、近年描かれる恐竜の復元イラストが羽毛だらけになっているのには理由がある。 上述のように、羽毛もしくは羽毛の痕跡が化石として残るには、「特殊な環境」が必要だ。このことは、「羽毛もしくは羽毛の痕跡が化石になっていなくても、それは地層の堆積した環境が原因」と言い換えることもできる。すなわち、羽毛もしくは羽毛の痕跡が化石として保存されていなくても、「生きていたときには羽毛があったかもしれない」ということになる。 このとき、有力な手がかりとされるのが、近縁種がまとまってつくられるグループの概念だ。羽毛が確認されているごく一部の恐竜たちは、都合の良いこと(?)にさまざまなグループに分類される。例えば、Aというグループに所属する羽毛恐竜もいれば、Bというグループに所属する羽毛恐竜もいる。すると、「同じAやBに所属するグループであれば、羽毛があっても不思議ではない」ということになる。羽毛が発見されていないのは、「発見されていないだけ」というわけだ。近年の恐竜の復元イラストに羽毛が多い理由はここにある。  では、問題のティラノサウルス(  まず、最も大事なポイントとして、これまでに約50体報告されているティラノサウルスの化石において、羽毛、および羽毛の痕跡が確認された例はない。 では、グループでみるとどうなるのか? いささかややこしいネーミングだが、ティラノサウルスは「ティラノサウルス類」というグループに属している。このグループには、みなさんがよくご存知のティラノサウルスの他にも、多くの近縁の恐竜が属している。その中には、全長約1.6mほどのの小型種が含まれていて、この小型種に羽毛が確認されている。  「おお、では、やはり、ティラノサウルスに羽毛があってもいいじゃないか!」と即断することなかれ。「小型種」というのが鍵となる。 そもそも羽毛の役割として、「保温」があったと考えられている。 小さな個体は、大きな個体よりも熱を逃がしやすい。言い換えれば、大型種は小型種よりも熱を逃がしにくい。そのため、小型種が羽毛をもっていたとしても、必ずしも大型種が羽毛をもっていたとは断言できないのだ。熱を逃がしにくい大型種がモフモフの羽毛で覆われていれば、熱が逃げずにオーバーヒートしてしまうことになる(もっとも、小型種に羽毛が確認されたことで、ティラノサウルスの「幼体」が羽毛をもっていた可能性は高くなった)。 そうした背景の中、2012年に中国から全長9mの羽毛をもったティラノサウルス類が報告され、「ユティラヌス(   「全長9m」という値は、ティラノサウルスの「全長12m」という値にはおよばないけれども、肉食恐竜の中では大型の部類に入る。この発見をもってして、ティラノサウルスに羽毛があったとみても不思議ではない。 「それ見ろ。やはり、ティラノサウルスに羽毛があってもいいじゃないか!」との判断は、実はまだ早い。ユティラヌスを報告した論文内で著者たちは、ユティラヌスの暮らしていた環境が、年平均気温10℃という寒冷な場所だったと指摘しているのである。この年平均気温は、現在の青森県弘前市の年平均気温と同じである(気象庁のHPより)。つまり寒いから大型種でも羽毛が必要であり、オーバーヒートしなかった、という可能性があるのだ。 これは、ティラノサウルスの暮らしていた温暖な森林とは、ずいぶんと異なる環境である。  こうした諸般の事情を鑑みて、重ねて述べると「ティラノサウルスに羽毛があったかどうかは、よくわかっていない」ということになる。念のために書いておけば、これは科学の「後退」では決してない。「進歩」したからこそ、「わからなくなった」のだ。これぞ、古生物学の醍醐味であり、科学の楽しさであると筆者は考える。 筆者も編集業を行うことがあるし、編集者とともに行動することも少なくない。編集という立場からティラノサウルスを含む恐竜たちの復元画の監修を研究者に依頼する場合、最近では「羽毛を生やしますか?」「生やすとしたら、長さや密度はどうしますか?」と質問し、確認をとることが通例となっている。正直なところ、監修者の判断に頼らざるを得ないのが、現状のティラノサウルスの復元である。 ティラノサウルスに羽毛があったのか? 羽毛なんてなかったのかもしれないし、からだの一部だけ生えていたのかもしれない。もしも、全身がモフモフだったとしたら、「君は、暑くはないのか?」とティラノサウルス“本人”に問いかけてみたい。暑くはない何らかの理由があるだろうし、そこを追求するのも科学である。    「えー! ティラノサウルスに羽毛があったの!? 図鑑を見ていると、かなりカラフルな恐竜の挿絵があるときがありませんか。子供向けの挿絵なら顕著でしょう。実は筋肉や骨格、肌の質感と違って、恐竜の肌の色は推測であり、本当はどんな色をしていたのかわかっていないんです!そんな恐竜にまつわる雑学をご紹介します。どうぞ!もくじ恐竜のイラストやフィギュア等に色を付ける際、適当な色にしている時もありますが、大体は現在生息している完全に適当というわけではないようですが、推測で決めているんですね。 この恐竜は森に生息しているので緑系の色だとか、草丈の高い草原に住んでいるから虎のようなカラフルな模様だろう、などなど様々です。 スポンサーリンク近年、恐竜、特に 鳥の羽にはメラニンなどの色素が含まれています。その色素合成に働く器官をメラノソームといい、羽に沢山含まれています。メラノソームの仲間には「ユーメラノソーム」と「フェオメラノソーム」というものがあります。 化石の保存状態がきわめて良く、 少し話がそれましたが、つまり 羽毛が全体に生えている恐竜であれば、皮膚ではありませんが全体の色を今までよりも正確に推定できます。 そうして色の推定が出来た恐竜がこちらです。  中国で発見された小型の恐竜。コンプソグナトゥス科。フェオメラノソームの構造を発見。羽毛部分のメラニン色素から黄色~赤色~茶色の暖色系の羽を持っていると判明した。  ドロマエオサウルス科。フェオメラノソーム、ユーメラノソームの構造を発見。全体的にカラフルであると判明した。  同じく中国で発見された小型恐竜。ハチドリのようなカラフルで虹色に輝く羽を持っていたと考えられる。  主な発掘地は中国。ドロマエオサウルス科。発見されたメラノソームの配列が玉虫色に輝くタイプと一致した。青黒いつやのある羽で、光を反射して輝いていたと推測される。  一時奇跡の恐竜という愛称がついて話題になりました。 ノドサウルス類の鎧竜です。ご存じない方は、アンキロサウルスのような体型だと言えばわかるでしょうか。 このボレアロペルタ、今までに類を見ないほどの良好な状態で発掘されました。2011年のことです。あまりに綺麗な保存状態だったため、フェオメラニンという、メラニン色素の一種の痕跡ではないのかというものが見つかっています。 今度は これをもとに、背面が赤茶色、腹部はもう少し薄い色をしていたのではと推測されています。 あくまで推測であるので反論もあります。フェオメラニンが見つかったのはそもそも化石ではなく周辺の海底堆積物(この恐竜が化石になった場所は海底だった。)ではないのかという説です。 いずれにせよ、恐竜の肌の色の解明に繋がる大きな一歩でしょう。 恐竜の肌の色は未だに推測の域を出ませんが、それでも一歩一歩確実に本来の色へ近づいています。今後研究が進んだり、新たな化石が発掘されれば肌の色の特定ができるはずです。いつか本当の色に塗られた恐竜図鑑が出版されるといいですよね。この記事へのコメントはありません。この記事へのトラックバックはありません。

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