羊と鋼の森 ピアノを食べて生きていく 意味

　「芸は身を助ける」と言いますが、『羊と鋼の森』ではさらに一歩踏み込んで「芸は生を助ける」を表現しているのではと私は思います。調律師に限らず、すべての仕事は人生と結びついていることが感じられる読書でした。  「記事に対する感想・要望等ありましたら、コメント欄かTwitterまで。この記事が気に入ったらフォローしようCATEGORY :TAGS :こんにちは。こんにちは。『羊と鋼の森』読み終わりました。読み終わりましたか。次の記事 まずは、『羊と鋼の森』というタイトルの意味から。これはピアノをたとえた表現です。 「羊」はピアノの弦を叩くハンマーに付随するフェルトを指します。フェルトは羊の毛を圧縮して作られたものです。 「鋼」はピアノの弦のことです。 　ピアノの調律師は「羊と鋼の森」が調和し、美しい音を創りだすためのアシストを生業としています。  「ピアノで食べていこうなんて思ってない」 和音は言った。 「ピアノを食べて生きていくんだよ」 引用元：宮下奈都著「羊と鋼の森」 175pより 外村と秋野のセリフ. 　この比喩に触れると、「羊」と「鋼」という一見無縁であるような存在どうしが、ピアノという森の下で協調して動き、音を奏でる様子が心の中に浮かび上がってきます。  今回読んだのは、調律師のお話。『羊と鋼の森』とは、木材でできたピアノ（森）の中、羊毛でできたハンマーが鋼の弦を打つことで、音を奏でることを表現しているそう。そのタイトルからもこの小説の美しさは感じることができます。 美しかった。まるで、小説なのに音楽を聴いているか� 東川でも山崎賢人さんの目撃が多数されています。 こちらです。 　彼は調律師を志していなければ絶対に出会えなかったような人々に囲まれて生きています。それはちょうど、ピアノという「森」の存在がなければ接続することがなかったであろう「羊」と「鋼」の関係に似ています。ピアノの調律という「森」（仕事）がなければ、調律師として彼と彼らは交わることはなかったはずです。  羊と鋼の森は北海道の東川もロケ地に. 外村はピアノを弾くことができなかったし、音楽の素養はない。毎日、仕事の後には店のピアノで調律の練習をしているし、家に帰ってからはクラシックを聴きこんでいるが、板鳥のような美しい音をつくることなどできそうにもない。板鳥「焦ってはいけません。こつこつ、こつこつ、です」お客さんのピアノを調律させてもらえるようになるのは、早くて半年後から。外村はこつこつと練習を重ねる。 毎週水曜日の夕方、私は家の斜め前にあるピアノ教室に通っていた。小学校に入学してから、約9年。高校入学後、通学距離と部活の関係で夜遅く帰宅するようになった私は練習に時間を割けなくなり、しばらくピアノの蓋は閉じられます。今回読んだのは、調律師のお話。『羊と鋼の森』とは、木材でできたピアノ（森）の中、羊毛でできたハンマーが鋼の弦を打つことで、音を奏でることを表現しているそう。そのタイトルからもこの小説の美しさは感じることができます。美しかった。まるで、小説なのに音楽を聴いているかのような。いつも心に留めたいページがあると挟む付箋も今回は多く、その中から特に書き留めておきたい部分を引用して、読書記録に残そうと思います。（今回はちょっと、長い。）主人公と、その先輩のみている、みてきた景色は違う。だから、知っていることも全然違う。尊敬する板鳥さんの目指す調律はこの言葉に全てが詰まっている。私もこの文章を読んだとき、とても痺れました。なんて素敵な表現なんだろう。こんな文体を紡げるようになりたいし、そんな人になりたい、とも思いました。自分の手柄でもなく、何一つ自分に関係がなくてもよろこばしいこと。そんな急がば回れ。過程を大切に。その教訓を「一歩ずつ、徒歩で」と表現しているのが素敵だと思いました。ちゃんと足跡を残すためには地に足をつけて、ちゃんと戻ってくるためには景色をしっかり見ておかないといけないんだろうな。ピアノで食べていくのではなく、ピアノを食べて生きていく。プロのピアニストを志すと決めた彼女の言葉がとても心に残りました。手段ではなく、ピアノと一緒に生きていく、そんな力強い言葉。才能とか、素質とか、そんなものは考えても仕方ない。ただひたすらに、好きな気持ちに真っ直ぐに、時間を注ぎ続けた者にしか見ることのできない景色があるんだろう、と思いました。好きや自分の心の動きの基準は時間と共に変化していくけれど、そんななかで生きていると、時間がたって初めてふと分かってくるものがたくさんあります。あの時の経験はこうやって今に繋がるんだと点と点が結びついたり、自分が無意識に続けていた言動が誰にも真似できない特別なものに昇華されていたり。この20年で気づいたことも、長い目で見ればまだ人生の序章にすぎないのかもしれません。いや、そうであってほしい。だとしたら、今の私にできることは、果てしなく続く森の中で、確かな足跡を残していきたい。とても素敵な小説でした。今度帰省したとき、久しぶりにピアノの蓋を開けてみようかな。書籍や映画など、作品から感じたことを言葉にして、残します。気が向いたら、文字にして、気が向かなかったら、そんなに大切なことでもないのかも、くらいで、のんびり残していきます。 © 2020 ぶっくらぼ All rights reserved. 羊と鋼の森は、東川でもいくつかの場所がロケ地になっているようです。 東川に山崎賢人来てたらしいですね — りな (@rina_07201) 2017年2月3日. 　主人公は、ピアノの調律師。彼は半人前です。  SHARE目次　高校生の主人公はある調律師と出会い、自らもそうありたいとピアノ調律師を目指す。　まずは、『羊と鋼の森』というタイトルの意味から。これはピアノをたとえた表現です。  ＊ ピアノを食べて生きていくんだよ。 こうして青年は駆け出しの調律師として鬱蒼とした 羊と鋼の森 の中を彷徨う中、ある日ふたごの妖精に出会うわけです。

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